どうすればピアノを高く売れるでしょうか? 
どうすればトラブルを回避できますか?

ピアノを売るのならどうせなら高く売りたいですよね。そしてピアノ買取は売り手と買い手で情報の非対称性があり金額も大きいので、トラブルの起こりがちな分野でもあります。高く売るコツとトラブルを起こさないコツをまとめました。

ピアノを高く買い取ってもらうためのポイント

ピアノを高く買い取ってもらうためのポイント

ピアノをどうせ売るのならば高く売りたいですよね。そのためにはコツがあります。それは下記の4つのポイントを守ることです。

1.必要な情報を事前に調べておく。
2.複数の買取業者に査定を依頼する。
3.査定の前にピアノを掃除する。
4.付属品を揃えておく。

順に説明していきましょう。

必要な情報を事前に調べておく

ピアノ買取の査定を依頼するときに必要な情報は、メーカー名、型番(品番・モデル名)、製造番号、ペダルの本数の4つです。その他の情報も最終的には必要になりますが、業者によって項目や聞き取り内容が違ったりします。しかしこの4項目はどの買取業者でも共通しています。ですので、これを事前に調べておくと話がスムーズに進みますし、買取業者は「このお客さんはよく知っている。侮れない。」と一目置くことになるでしょう。
また、この情報はピアノを調律したときの明細に書いてありますので、明細書を探して用意しておくと良いでしょう。

複数の買取業者に査定を依頼する

ピアノの買取業者は国内に以外なほどたくさんあります。中には残念ながら悪徳な業者もありますし、悪徳でなくてもその業者の得意不得意によって買取価格は変わってきます。
ピアノの売却はあまり頻繁にやることではないので、過去の経験や周囲の人からの情報だけでは、買取価格が適正かどうか分かりません。ネットの口コミもある程度は有用ですが全てを信用できるわけではありません。
ですので、複数の買取業者に査定を依頼し、相見積もりを取って、その中の相対的な差異によって適切かどうかを見分けるのが一番確実です。高すぎる業者や安すぎる業者はおかしいですし、高値をつけた理由について尋ねてみれば、その答え方から良い業者かどうかを見分けることができるでしょう。

査定の前にピアノを掃除する

型番や年式と違って、掃除そのものは査定額の基本的な項目ではありません。最終的には業者がしますから。
しかし人情の問題として、きれいに掃除されていて大事にされているピアノに対しては良い査定をしようというように思うものですし、傷などの状態についても大丈夫だろうというように思います。ホコリだらけのピアノならば、どこかに気がついていない傷や瑕疵があるのではないかと思うと、その分のリスクを金額に乗せてしまうものです。
また、ピアノを大事にしている人ならばピアノについての知識もあるから相場なども知っているだろうけれども、ホコリだらけのピアノならば、そのオーナーはピアノについて愛情も関心もなく無知だと思いますし、そうならば相場より安い値を言ってもばれないかもしれないと思うかもしれません。

付属品を揃えておく

保証書などの書類類もそうですし、ピアノにあった椅子やペダルカバーや鍵盤カバーなど、とくに購入時に付属していたものは、あれば用意しておくようにしましょう。査定額が上がりますし、ピアノの掃除と同じく「この人はこのピアノを大事に扱ってきたのだ」と思えば、無碍な査定はしにくいものです。

ピアノ買取でトラブルを起こさないための注意点

ピアノ買取でトラブルを起こさないための注意点

ピアノ売却は人生で何度もあることではなく、高級品でもあるため、とかくトラブルが起こりがちな取引でもあります。残念ながら悪徳な業者もありますし、客側(売却側)がクレーマーとしか言いようのないケースもあります。
愛してきたピアノとの最後のお別れなのですから、損したとか後で思い出すのも嫌だという記憶を塗りつけられたくはないですよね。

1.買取価格のつくピアノを無料で引きとりさせられた。
2.出張査定時に出張費を請求された。
3.査定価格と実際の買取価格が違った。
4.買取をキャンセルしたらキャンセル料を請求された。

この4つがよくあるトラブルです。どのようなものかと回避方法を説明します。

買取価格のつくピアノを無料で引きとりさせられた

これは業者が悪徳であった場合と、実際に買取価格がつかないのだけどそれに納得がいかないという場合と、どちらもありえます。
ピアノを修理して転売するというのがピアノ買取業者のビジネスモデルですので、修理できないとか売れないということになると買取金額がつかないということはありえます。しかし、中古ピアノの相場というのは誰もが知っている情報ではないし、ピアノは捨てるとなると捨てにくいものであるのも確かです。なので、「このピアノは売れませんよ。捨てるのも大変だから、うちで無料で引き取ってあげますよ」といって騙すというケースが実際にあります。
また、よしんば本当に買取価格のつかないピアノであったとしても、長い間家族のように付き合ってきた思い入れのあるものだけに、「騙されたのではないか」と思ってしまうと、公開混じりの割り切れない思いを引きずるということもなります。

これを回避するには、複数の業者に査定を依頼し、相互比較するのがよいです。
そのコツについては前章の2に記載した通りです。

出張査定時に出張費を請求された

業者によりますが、一般的にはインターネットや電話やFAXによる仮査定のあと、担当者が訪問して本査定を行います。出張査定とも言います。これは無料であることが多いのですが、無料でなければならないと決まっているわけではありません。
出張査定でいろいろと難癖をつけて、上で書いた「買取価格がつかないがうちが特別に無料で引き取ってあげます」というのに丸め込んでしまおうとする悪徳業者はいます。そしてそれがうまくいかなかったときに「出張費を出せ」と凄むわけです。怖い人に自宅まで入られてしまっているので脅かしてくるのです。

これを回避するには、まずは仮査定の段階で出張費が無料なのかどうかを確認してください。有料なら有料でちゃんと説明できれば良いのですが、はぐらかすようなところはやめたほうが良いでしょう。

また本査定時には一人ではなく二人立ち会うほうが良いです。
それでも脅されてしまったという場合は、これはもう犯罪ですので消費者センターに訴えたほうが良いです。

査定価格と実際の買取価格が違った

査定と引取が同日に行われることは少ないです。ピアノは大きいですので、その搬出にはいろいろな手配が必要ですから。なので、査定から引き取りまでの間に、新しい傷がついたり、あると言っていた付属品が無くなっている可能性はゼロではありません。この可能性を逆手に取って、いざ運び出すときになって傷が増えていたなどと言って実際の買取額を下げてしまうというケースがあります。

これを回避するには、査定時や契約時に、査定価格が最終金額であり価格を下げることはないということを確認しましょう。

買取をキャンセルしたらキャンセル料を請求された

これは業者が悪徳だったという場合もありますが、客(売却側)の問題であることも多いケースです。ピアノの搬出にはコストがかかります。グランドピアノですと作業員が4人必要ですし、建物によっては搬出にクレーンが必要なこともあります。これを手配しておいてドタキャンということですとキャンセル料の請求はある意味では当たり前です。キャンセル料無料という場合はその分の経費(キャンセルされた場合の損金)が買取価格に上乗せされているということなので、一概に良いともいえません。

これを回避するには、まずはなるだけキャンセルをしないことですが、もしキャンセルの可能性があるという場合は、事前にキャンセル料の有無や、その金額を確かめておきましょう。